TierⅩ 駆逐艦 TROMP プレミアム艦

提督、Goede dag！（グッデ・ダッハ！）本日はオランダ Tier 10 駆逐艦「トロンプ（Tromp）」について解説します。

この艦は、WoWSに数ある駆逐艦の中でも「最も異質な存在」の一つと言えるでしょう。最大の特徴は、オランダ巡洋艦のお家芸である「HE爆弾空襲」を使用できること。駆逐艦でありながら、空から爆撃を行えるのです！その代わり、駆逐艦の命綱である「煙幕」を持っていません。リスクを背負い、空と海の両方から敵を追い詰める、スリリングでテクニカルな戦い方を解説します。

1 史実と来歴：軽巡洋艦のような駆逐艦
2 ゲーム内での性能特徴
3 艦長へのアドバイス：戦場での立ち回り
4 おすすめのアップグレード・艦長スキル
- 4.1 アップグレード
- 4.2 艦長スキル

史実と来歴：軽巡洋艦のような駆逐艦

トロンプは、第二次世界大戦前にオランダ海軍が建造した「トロンプ級軽巡洋艦」のネームシップです。 ……おや？「軽巡洋艦」と言いましたね。そうなんです。史実では150mm砲を搭載した大型の船体を持つため、軽巡洋艦として分類されていました。しかし、大国の軽巡に比べると小型であったため、他国からは「大型駆逐艦」や「嚮導駆逐艦」として扱われることもありました。太平洋戦争では、日本軍の侵攻に対して果敢に抵抗し、「幽霊船」と呼ばれるほど何度も沈没説が流れながらも生き延びた、伝説的な武勲艦です。 WoWSではその「大型駆逐艦」としての側面が強調され、駆逐艦枠での実装となりました。

ゲーム内での性能特徴

攻撃面：唯一無二の「空襲」と150mm砲

トロンプのアイデンティティは、キー「4」で発動する「HE爆弾空襲」です。射程は約10km〜12km（スキル等で変動）と長く、島影に隠れている敵や、煙幕の中の敵に対して、安全圏から爆撃を行うことができます。装填時間も早めで、敵戦艦へのハラスメントや着火手段として極めて強力です。

主砲は150mm連装砲を3基搭載しています。駆逐艦としては大口径で、HE弾の貫通力と発火率が非常に優秀です。さらに魚雷も搭載していますが、こちらは射程や威力が控えめな補助兵装という位置づけです。「主砲で燃やし、空襲でさらに燃やす」。これがトロンプの必勝パターンです。

防御面：煙幕なし、修理班なしの茨の道

攻撃力は魅力的ですが、防御面は非常にシビアです。最大の問題は「煙幕」を持っていないこと。さらに「修理班（回復）」もありません。 HPは駆逐艦としては高い方ですが、船体が大きく被弾しやすいため、一度フォーカスされると逃げ場がなくなり、あっという間に沈んでしまいます。「見つからないこと」、そして「撃たれたら全力で回避すること」が全てです。

機動・隠蔽：緊急エンジン出力が命綱

煙幕がない代わりに、フランス駆逐艦のような「緊急エンジン出力」を持っています。使用中は最高速力が劇的に向上し、敵の照準を振り切って逃走することが可能です。隠蔽性能は、最良で5.9km前後と、このサイズの砲駆逐艦にしては意外と優秀です。ただし、純粋な雷駆（島風など）には先手を取られるため、過信は禁物です。

艦長へのアドバイス：戦場での立ち回り

序盤：CAPエリアには慎重に

隠蔽は悪くありませんが、煙幕がないため、キャプチャーエリア（CAP）での撃ち合いは苦手です。敵の援護射撃があると、隠れる手段がないトロンプは一方的に削られてしまいます。序盤はCAPの端に触れる程度にするか、島影を利用して空襲を飛ばすなど、慎重な立ち上がりを心がけましょう。敵のレーダー艦の位置は常に把握しておく必要があります。

中盤〜終盤：空襲コンボの鬼となれ

トロンプが輝くのは、中距離でのハラスメント戦です。島裏や煙幕に隠れた敵を見つけたら、すかさず空襲をお見舞いしましょう。パラシュート爆弾がゆっくり落ちていく間に、敵が回避行動を取れば、その隙を主砲で狙い撃ちます。「空襲を避けるために腹を見せた敵にAP弾を撃つ」「修理班を使った直後に空襲で再着火する」といったコンボが決まると、ダメージが跳ね上がります。