TierⅩ 巡洋艦 A. NEVSKY

提督、ズドラーストヴィチェ！本日はソ連軽巡洋艦ツリーの頂点、Tier 10 巡洋艦「アレクサンドル・ネフスキー（Alexander Nevsky）」について解説します。

この艦を一言で表すなら、「遠距離射撃の絶対王者」です。彼我の距離が15kmあろうと20kmあろうと、ネフスキーの砲弾はまるでレーザーのように敵を貫きます。しかもその主砲が、約6秒（特化すれば5秒以下）という驚異的なペースで飛んでくるのです。敵駆逐艦にとっては悪夢、敵戦艦にとっては消えない火災の元凶。戦場を高速で駆け巡るこの要塞の操り方を、私と一緒にマスターしていきましょう。

1 史実と来歴：大洋海軍の夢、「84号計画」
2 ゲーム内での性能特徴
3 艦長へのアドバイス：戦場での立ち回り
4 おすすめのアップグレード・艦長スキル
- 4.1 アップグレード
- 4.2 艦長スキル

史実と来歴：大洋海軍の夢、「84号計画」

アレクサンドル・ネフスキーは、スターリン時代のソ連が計画した「84号計画型防空巡洋艦」として設計された艦です。第二次世界大戦後、ジェット機の登場などにより対空能力の向上が急務となったソ連海軍は、長射程の両用砲を持つ大型巡洋艦を模索しました。 180mmという、軽巡洋艦（152mm）より大きく重巡洋艦（203mm）より小さいユニークな口径を採用し、圧倒的な発射速度と射程を実現しようとしたこの設計は、まさにソ連海軍の理想を具現化した姿と言えます。史実では建造されませんでしたが、ゲーム内ではその「理想」が遺憾なく発揮されています。

ゲーム内での性能特徴

攻撃面：最強の「180mmレールガン」

主砲は180mm連装砲を4基、計8門搭載しています。最大の特徴は、WoWS屈指の「弾速」と「弾道特性」です。発射された弾はほぼ一直線に飛び、着弾までの時間が極めて短いため、遠距離を高速航行する駆逐艦や巡洋艦にも容易に命中させることができます。しかも装填時間は基本で6秒。スキル等で強化すれば5秒を切ることも可能で、180mm砲弾をマシンガンのように連射できます。 AP弾（徹甲弾）の貫通力も非常に高く、20km先で横を向けた巡洋艦のバイタルを抜くことさえ可能です。さらに、ソ連艦の代名詞である「12km 警戒レーダー」も完備。長距離射撃と駆逐艦狩りの両方を高レベルでこなせます。

防御面：アイスブレーカーの実装

Tier 9までのペラペラ装甲から進化し、艦首水線部には「アイスブレーカー（砕氷艦首）」と呼ばれる装甲帯が追加されました。これにより、艦を立てていれば、敵戦艦のAP弾がバイタルに飛び込むのを防いでくれます（※ただし上部は25mmなので通常貫通弾は受けます）。また、側面や甲板も30mm以上の装甲で覆われている部分が多く、角度をつければ406mm砲弾までなら弾くことが可能です。軽巡洋艦としては破格のタフネスを持っていますが、船体が非常に大きいため、被弾面積自体は広いです。

機動・隠蔽：直線番長、ここに極まる

最高速力は36ノットと非常に高速です。戦場の端から端まで素早く移動できます。しかし、その代償として「旋回半径」は戦艦並み（あるいはそれ以上）に劣悪です。一度舵を切ると、曲がり終わるまでに広大なスペースを使い、その間は無防備な腹を晒し続けることになります。島影を利用する際や魚雷回避には、細心の注意と早めの判断が必要です。

艦長へのアドバイス：戦場での立ち回り

序盤：駆逐艦への圧力と放火

開幕は、12kmレーダーのプレッシャーをかけつつ、遠距離から敵戦艦を狙います。その弾速のおかげで、開幕直後の遠距離射撃でも初弾から命中が期待できます。もし敵駆逐艦が見えたら、最優先で狙ってください。ネフスキーのレールガンなら、15km離れていても駆逐艦に致命傷を与えられます。

中盤〜終盤：カイト戦法とAP弾の活用

基本スタイルは、敵艦隊と距離を取りながら戦う「引き撃ち（カイト）」です。自慢の速力で距離を調整し、敵の弾を避けながら（あるいは装甲で弾きながら）、絶え間なく弾幕を浴びせましょう。敵巡洋艦が甘い転舵を見せたら、即座にAP弾へ切り替えてください。この口径とは思えない貫通力で、防郭貫通リボンを量産できます。