TierⅩ 巡洋艦蔵王

提督、本日は日本 Tier 10 巡洋艦「蔵王（Zao）」について解説します。

Tier 1から続く日本巡洋艦の進化、その終着点がこの蔵王です。最大の特徴は、敵に気づかれることなく忍び寄り、致命的な一撃を叩き込んで闇に消える「暗殺者（アサシン）」のようなプレイスタイル。高い技量が求められますが、使いこなせば戦場を単独で支配できるほどのポテンシャルを秘めています。日本海軍の技術の結晶、その性能を紐解いていきましょう。

1 史実と来歴
2 ゲーム内での性能特徴
3 艦長へのアドバイス：戦場での立ち回り
4 おすすめのアップグレード・艦長スキル
- 4.1 アップグレード
- 4.2 艦長スキル

史実と来歴

蔵王は史実において建造された艦ではありません。 1941年の「マル5計画」や、それに続く「マル6計画」で検討された新型重巡洋艦の設計案をベースに、WoWS運営チームが具現化した「究極の日本重巡洋艦」です。古鷹から脈々と受け継がれてきた「個艦優越（1隻で敵より強いこと）」の思想を突き詰め、強力な打撃力と生存性を高次元で融合させた、まさに夢の最強巡洋艦と言えるでしょう。

ゲーム内での性能特徴

攻撃面：12門の「レールガン」と強力な魚雷

主砲は新型の203mm三連装砲を4基、計12門搭載しています。この主砲の最大の特徴は、「弾速が非常に速く、弾道が素直」であることです。遠距離の敵や高速で動く駆逐艦にも驚くほど弾が当たります。さらに日本艦伝統の強力なHE弾（榴弾）は健在で、12門の斉射が命中すれば、敵戦艦から数千〜1万のダメージを一瞬で奪い、複数の火災を発生させることができます。魚雷は射程12kmの長射程魚雷を搭載可能。その速度はなんと76ノット（F3魚雷の場合）と爆速で、敵は回避する間もなく轟沈します。

防御面：体力は低いが装甲は優秀

HPは4万台と、Tier 10巡洋艦の中では最も低い部類に入ります。修理班があるとはいえ、撃ち合いには不向きです。しかし、船体中央部の装甲は30mmあり、406mmまでの戦艦砲弾を弾くことができます。適切な角度をつければ、意外なほどの粘り強さを見せます。ただし、大和型（460mm砲）などの超大口径砲にはあらゆる角度から貫通されてしまうため、相手を選ぶ必要があります。

機動・隠蔽：巡洋艦界のニンジャ

蔵王の代名詞と言えるのが、圧倒的な隠蔽性能です。特化すれば被発見距離は約9.9km。これは一部の駆逐艦すら発見できる距離であり、先手を取って攻撃し、不利になれば撃つのをやめて隠れる（隠蔽に入る）ことが容易です。機動性も良好で、転舵所要時間が短いため、敵弾をひらりと回避する動きが得意です。

艦長へのアドバイス：戦場での立ち回り

序盤：駆逐艦狩りと敵戦艦への嫌がらせ

優れた隠蔽を活かし、味方駆逐艦の一歩後ろをついていきます。敵駆逐艦が見えたら、精度の高い「レールガン」で手痛い一撃を見舞いましょう。12門の斉射が決まれば、敵駆逐艦は一撃で瀕死になります。その後は、隠蔽ギリギリの距離から敵戦艦を燃やし、修理班を使わせたらまた燃やす、という嫌がらせを徹底します。

中盤〜終盤：隠蔽雷撃と生存重視

中盤以降は、孤立した敵を狙います。蔵王の魚雷は強力ですが、射角が少し後ろ寄りであるため、発射するには腹を晒すリスクがあります。無理に魚雷を狙うよりは、「隠蔽状態から魚雷を流しておき、敵が回避運動をした隙に主砲を撃ち込む」といったコンボが有効です。 HPが低いため、ヘイト（敵からの注目）が高まったらすぐに射撃を中止し、隠蔽に入って態勢を立て直してください。「見つかり続けないこと」が最大の防御です。