TierⅦ 巡洋艦妙高

提督、本日は日本 Tier 7 巡洋艦「妙高（Myoko）」について解説します。

この艦から、日本重巡洋艦の完成形とも言える「203mm砲 10門」の時代が到来します。圧倒的な投射量と、戦場を高速で駆け巡る脚力。これらを兼ね備えた妙高は、適切に扱えば格上の戦艦さえも焼き尽くすポテンシャルを秘めています。しかし、強力な力の代償としていくつかの「癖」も抱えています。その手綱の握り方を、私と一緒に学んでいきましょう。

1 史実と来歴
2 ゲーム内での性能特徴
3 艦長へのアドバイス：戦場での立ち回り
4 おすすめのアップグレード・艦長スキル
- 4.1 アップグレード
- 4.2 艦長スキル

史実と来歴

妙高型重巡洋艦は、ワシントン海軍軍縮条約の制限下で建造された、いわゆる「条約型巡洋艦」です。 1万トンという排水量制限の中で、攻撃力、防御力、速力の全てを追求した結果、世界中の海軍関係者を驚愕させるほどの高性能艦として誕生しました。 20cm砲を連装で5基、計10門も搭載するという重武装は、当時の列強海軍の中でもトップクラス。太平洋戦争においても、スラバヤ沖海戦やブーゲンビル島沖海戦など、主要な海戦の多くに参加し、その火力を振るいました。

ゲーム内での性能特徴

攻撃面：圧倒的な斉射火力

妙高の最大の武器は、なんといっても203mm連装砲5基10門による斉射火力です。一度の斉射で敵艦に叩き込めるダメージ量は凄まじく、HE弾（榴弾）による着火性能も極めて高いレベルにあります。魚雷も片舷に3連装を2基ずつ搭載しており、射程は10kmと十分。ただし、魚雷の射角が後方に偏っているため、攻撃的に使うには船体を大きく晒すリスクが伴います。

防御面：タフだが過信は禁物

HPはTier 7巡洋艦としては高く、タフな部類に入ります。また、甲板装甲などが比較的しっかりしているため、角度をつければ同格巡洋艦のAP弾などは弾くことができます。しかし、バイタル（防郭）は大きく、横っ腹を見せれば一撃で致命傷を負います。特に格上の戦艦砲には、艦を立てていても強制貫通される恐れがあるため、位置取りには細心の注意が必要です。

機動・隠蔽：直線番長な一面も

最高速力は35ノットと非常に優秀で、戦場のどこへでも駆けつけることができます。一方で、船体が長くなった影響か、転舵半径が大きく、舵の効き始めもやや重く感じられます。小回りが利くタイプではないため、魚雷回避や島影への退避は早めの判断が求められます。

艦長へのアドバイス：戦場での立ち回り

序盤：遠距離からの火力支援

射程が長く、精度も悪くないため、序盤は遠距離（14km〜15km付近）から敵戦艦や巡洋艦へHE弾を送り込みましょう。主砲が後ろに3基配置されている「後方集中配置」ではないものの、第3砲塔が後ろ向きに付いているため、引き撃ち（逃げながら撃つ）姿勢でも火力を維持しやすいのが特徴です。

中盤〜終盤：徹底した引き撃ち（カイト）戦術

妙高の真骨頂は、敵艦隊から距離を取りつつ、後方へ魚雷と主砲弾をばら撒く「引き撃ち」にあります。魚雷の射角が後ろ向きなので、追撃してくる敵に対して「置き土産」のように魚雷を流すと、面白いように命中します。自慢の速力で敵との距離をコントロールし、相手が焦れて突っ込んできたところを返り討ちにしてしまいましょう。

注意点：砲塔旋回との戦い

妙高の最大の弱点は、主砲の旋回速度が非常に遅いことです。全力転舵を行うと、砲塔が全く追いつきません。「次にどちらへ撃つか」を常に考え、あらかじめ砲塔を回しておく技術が必須となります。また、全門斉射しようとして不用意に腹を見せると、その瞬間に敵戦艦から罰を受けることになります。無理に10門撃とうとせず、防御姿勢を優先する判断も重要です。