TierⅤ 巡洋艦 KÖNIGSBERG

提督、グーテン・ターク！本日はドイツ Tier 5 巡洋艦「ケーニヒスベルク（Königsberg）」について解説します。

ドイツ巡洋艦ツリーを進めてきた提督の皆様、お待たせいたしました。この艦から、ドイツ巡洋艦の「真の強さ」が開花します。圧倒的な長射程、高威力のAP弾、そして何より「後ろを向いたまま全門斉射できる」という特異な主砲配置。一度その快適さを知ってしまったら、もう他の巡洋艦には戻れないかもしれません。防御力は紙ですが、それを補って余りある攻撃性能を持った傑作艦を、私と一緒に解剖していきましょう。

1 史実と来歴：近代ドイツ海軍の再建
2 ゲーム内での性能特徴
3 艦長へのアドバイス：戦場での立ち回り
4 おすすめのアップグレード・艦長スキル
- 4.1 アップグレード
- 4.2 艦長スキル

史実と来歴：近代ドイツ海軍の再建

ケーニヒスベルクは、第一次世界大戦後のヴェルサイユ条約による厳しい制限下で設計された、新生ドイツ海軍（ヴァイマル共和国軍〜国防軍）の軽巡洋艦です。 K級巡洋艦のネームシップとして建造され、当時の最新技術であった溶接構造などを積極的に取り入れ、軽量化と高性能化を目指しました。しかし、軽量化を追求しすぎたため船体強度が不足し、荒天で船体に亀裂が入るなどのトラブルにも悩まされました。史実では第二次世界大戦のノルウェー侵攻作戦に参加しましたが、イギリス軍機の空襲を受けてベルゲン港で撃沈されました。 WoWSでは、その構造的脆さと引き換えに手に入れた、鋭い攻撃力を存分に発揮できます。

ゲーム内での性能特徴

攻撃面：360度回る「魔法の砲塔」

ケーニヒスベルクの最大の武器は、後部に配置された2基の砲塔です。なんとこの砲塔、360度回転（全周旋回）します！これにより、敵から逃げながら左右に転舵しても、砲塔がクルリと回って常に射撃チャンスを逃しません。さらに、射程は16.5kmとTier 5巡洋艦としては破格の長さを誇ります。ドイツ特有の「高威力AP弾」と「貫通力優遇のあるHE弾」を、安全圏から絶え間なく投射できる能力は、このTier帯では最強クラスです。また、射程6kmの魚雷も持っており、接近戦での護身用として機能します。

防御面：走るバイタルパートの完成形

攻撃面は優秀ですが、防御面は「絶望的」と言っていいでしょう。装甲は非常に薄く、巨大なバイタルパート（防郭）が海面上に露出しています。戦艦のAP弾はもちろん、駆逐艦のHE弾ですら脅威になります。そしてケーニヒスベルク最大の弱点は、「エンジンと操舵装置が極めて壊れやすい」ことです。艦尾付近に被弾すると、高確率でエンジンが停止します。足が止まったケーニヒスベルクは、ただの的です。

機動・隠蔽：軽快だが繊細な操作が必要

速力は32.5ノットと優秀で、転舵性能も非常に良好です。クルクルとよく回るため、遠距離であれば敵弾を回避（マトリックス避け）することが可能です。この機動力こそが、紙装甲を守る唯一の盾となります。

艦長へのアドバイス：戦場での立ち回り

序盤：最大射程からの嫌がらせ

この艦の強みは射程です。序盤は敵艦隊から15km〜16kmの距離を保ち、一方的に攻撃を加えましょう。敵戦艦がこちらを狙っても、着弾する頃には転舵して回避できます。ドイツ艦のHE弾は貫通力が高いため、遠距離からでも戦艦の体力をゴリゴリ削ることができます。

中盤〜終盤：最強の「引き撃ち」艦

ケーニヒスベルクの真骨頂は、敵に背を向けて逃げながら戦う「引き撃ち（カイト）」です。後部の360度砲塔のおかげで、船体を左右に激しく振りながらでも、全門斉射を維持できます。敵に艦尾を向け、くねくねと動きながらAP弾やHE弾をばら撒いてください。追ってくる敵巡洋艦が腹を見せたら、ドイツ製AP弾でバイタルを抜き去りましょう。